韓国のヒップホップをたくさん聴いている。
一番すきなラッパーは、Simon Dominic(サイモンドミニク)通称:サムD。
サムDがアルバム発売を記念したポップアップイベントのために来日したのは、2020年2月29日。コロナで世界が閉ざされるギリギリの来日だった。
会場となる原宿の洋服店へ行くと、軽く100人以上は並んでいた。普段はどんな店でも並んでいたらやめるタイプだが、サムDがお会計に立って一言二言話せて、記念撮影やサインまでしてくれちゃうってんだから、並ぶの一択。
わたしの後ろにも列は増えていった。すぐ後ろは大学生くらいの女のコ2人組だった。このコ達もヒップホップ聴くんだ、意外だなと思った。そのくらいごくこぐ普通の、というか、クラブにいる人種からは180度離れた清楚系の女のコだった。
ヒップホップっていうより、彼女らにとってはKポップの一部なのかもしれないな。でもいいよね!ジャンルにとらわれず色んな音楽受け止めてる感じ、いいよね!
並び始めて10分ほど経った頃、彼女達は「今からパラサイトが観られる映画館」をググり始めて、「渋谷が空いてるね!」つって居なくなった。
DO・YU・KO・TO ?
サムDに韓国語で何て話そうかなって考えてたらあっという間に1時間半が経過して、入り口で体温チェックとアルコール消毒をして入店。ほどなくしてサムDが立つレジ前まで来た。
むほー!ドキンドキン。サムDとの距離、30センチ。キス圏内。略してキス圏。マスク必須でよかった。サムDの顔がフルで見られないのは残念だけど、わたしの顔はマジマジと見て欲しくない。一方的に見たい。つーかむちゃくちゃ肌がキレイんだけど何これ。これがキムチの乳酸菌パワーなの?つーかむちゃくちゃ目がステキなんだけど何これ〜!え、待って、声ヤヴァァァァァ!!という気持ちを秒で処理して「アニョハセヨ」
「この前のライブめちゃよかったです!」とか「身体に気をつけてください」とかお伝えしたいと思っていたけど、必要最低限の「ショッピングの時に使うフレーズ」みたいなのをいくつか発するのが精一杯だった。
サムDに英語で「what size?」と尋ねられた時、「size」が韓国訛りで「サイジュ」と聞こえてまじヤンヤンだった。ヤンヤンすぎて眉毛がハの字になりそうだったけど動じないフリをして「M」と答えた。
「ん〜Mぅ?(そうなんだぁ、えりちゃんはMサイズがいいんだね〜そっかそっか〜)」
とサムD。
※( )内は想像による深読みです。
スイートな対応に追いヤンヤンした。
サムDとお別れした後、店内でスマホをいじっていたGooseBumps(グースバンプス)にも勇気を出してと声をかけた。GooseBumpsは韓国では有名な音楽プロデューサーで、サムDの楽曲を多く手がけている。
「チョギ・・カッチ サジン チゴ ジュシルレヨ・・?」
彼は終始無言だったが、わたしの手ブレがハンパないことに気づいてカメラを持ってくれる優男だった。

普段スマホやパソコンの中でしか見たことない人と目を合わせることができ、イヤホンやスピーカーを介さずに声を聞ける体験が、わたしをぐんと変える。
海外旅行ができるようになったらまずは韓国に行って、おいしいものを食べたいな。