ぼくらをつなぐもの

どうも、襟足が棚田でお馴染みのキクタです。

2021年で一番ムカついた出来事ランキング暫定第1位の棚田事件(参照:襟足が棚田)から一月半が経過。わかるかなぁ。髪型がへんてこりんになっちゃった時の憂鬱さ。とにかく人に見られたくない。誰にも会わなくたって毎日がブルー。

あの時、美容師さんは「じゃ、次回は襟足を刈ってカバーする方向で」っと言って、わたしは「そうですね」と反応したけれど。

次があると思うなYO!

TOKYOにはコンビニと同じくらい歯医者があり、歯医者と同じくらい美容院があるのだ。それなのに、こんな痛恨の一撃をくらっておいてもう一回来るとかドMか。

友達じゃねえんだYO!

って笑顔で思ってる。性格サイテーだよね。本当さ、こういうことを書くたびに、ああ、真央ちゃんなら絶対こんなこと思わないのにって思うよね。人生修行が足りないなと思うよね。思うけど、思っちゃうんだよなぁもう。

エニウェイ。

そんなわけで、新しい美容院を探さないといけなくなりまして。ホットペッパービューティーで検索。条件は家から近くて良さげなところ。髪を切るのに電車に乗って原宿や表参道に行く体力はもうない。すると運よく家から徒歩5分ほどのところにナウそうな美容院があることが判明し、特に指名をせずに予約。

当日ドキドキしながら美容院に着くと、それはそれはセンスにあふれた雰囲気で、入口に立っても誰も気に留めてくれない。ナウの洗礼こわい。ナウすぎて掟が分からない。どうしたらいいんだ・・・と思っていると、一番遠くの席から一人のスタイリストさんが「おかけになってお待ちください」と声をかけてくれた。

予約の時間になって席に通されると、遠くから声をかけてくれた方が担当だった。古着が好きなのだろうか。程良くよれて色褪せた黒のTシャツから伸びる細い腕にはいくつもタトゥーが入っていて、指は細く長くしなやかで見とれてしまうほど美しい。「手すんごい綺麗ですね」と言いたかったが、初対面にしてはキモ発言かもしれないと控えた。

マスクから上の目元はKid Milliみがあった。「Kid Milliに似てますね」なんて言っても理解不能なのは分かっているから当然心に留める。

美容師さんに、この暴れる襟足と白髪、バリ硬の髪質が悩みであることを告げると、襟足を刈らずにカバーする方法があるという。さらに、白髪を生かして透明感を出す染め方があるという。しかも白い部分が多ければ多いほど透明感を出せますと。

暴れる襟足も悩みだったけれど、年々増える白髪による精神的ダメージは受け止めづらいものだった。それが、増えてもいいんだと。むしろ増えることが楽しみになるようなお言葉をかけていただいた。

何この包容力。軽く泣きそう。何かに信仰心をいだく瞬間てこういう感じなのかもしれないとさえ思った。

言葉は少なめだけれども、髪のことを聞くと饒舌になって、職人気質を感じた。よく聴く音楽など尋ねてみると、おすすめのアーティストはヨーロッパのバンドで、初めて名前を聞くアーティストだった。家にいるときにかけると心地良い音楽らしい。

「昔はロックとかも聴いてましたけど、今はうるさいのは聴かなくなりましたね〜」

わかる〜。わたしも今家でX聴かないっすもん。と思ったが、絶対そういうことじゃない。

ほぼおまかせでお願いして、棚田は跡形もなくなり、カラーのせいか髪質も柔らかそうに見える。このお店は当たりかな、と思ってお会計しようとした時、美容師さんはわたしに荷物を渡しながら

「このバッグ、僕も持ってます」と言った。

え!!!!!

「Name.MASTER PIECEですよね?」

え!!!!!!!!!

これは気に入って(というかこれしか持っていない)出かける時に必ずと言っていいほど持っているバッグで、しかも、だいぶ前に買ったもの。なぜかこのバッグと出会った展示会の風景や、会場だった鎗ヶ崎辺りの情景までフラッシュバックしてなんか勝手に胸熱。

全くつながりのない世界で、絶対に交わらないであろうわたし達を細くつないでいるもの。

すごいな。すごいな。ありがとうこん時のName.

決まりです。また来月行きます。